◆ 収益性分析 (profitability analysis = CO-PA)
・分析対象 (operating concern)
CO-PAでのみ使用する組織単位。
通常は1つだけ登録。
複数の管理領域を1つの分析対象に割当可能。
・勘定ベースPA (account-based PA)
損益勘定(PL勘定)をベースとした収益性分析(PA)
・原価ベースPA (costing-based PA)
損益勘定ではなく、値項目(ユーザ定義)をベースとした収益性分析。
※勘定ベースPAか原価ベースPAかは分析対象で設定。
なお、原価ベースPAのほうが機能が多い。
・特性 (characteristic)
得意先、製品、地域など。
クライアント非依存。
固定特性と非固定特性がある。
- 固定特性
すべての分析対象に登録
メンテナンス不可(不要)。
- 非固定特性
分析対象に登録するか選択が必要。
項目カタログに登録する必要あり。
最大50登録可能。
(但し、パフォーマンス上、10~20程度にすべき)
コピー特性:SAPテーブルの項目をコピー登録
※すべてのテーブルで可能というわけではない
ユーザ定義特性:PA独自で必要な項目を追加可能。
・特性値 (characteristic values)
個々の特性の具体的な値。
・収益性セグメント (profitability segment)
特性の組み合わせ。レポートや分析の切り口になる。
・値項目 (value fields)
原価ベースPAのキー項目。クライアント非依存。
・誘導 (derivation)
特性値をセットするための機能。
・誘導方針
誘導の実行の順番を分析対象ごとに定めたもの。
上から順番に実行されるので、順番の設定が重要。
「事前定義ステップ」と「ユーザ定義ステップ」からなる。
・誘導ロジック
1) テーブル検索:SAPテーブルから項目値を取得
2) 誘導規則:ある特性値から他の特性値を決定
3) 移動:ある特性値や定数を他の特性値にコピー
4) 決済(クリア):特定の特性値を消去
5) 拡張管理:Exit
6) 得意先階層
・SDからPAへのデータフロー
- 勘定ベースPAの場合
データ源:FI伝票(原価要素)
I/Fタイミング:
FI伝票の作成時(出荷確認、請求伝票登録時)
- 原価ベースPAの場合
データ源:SD伝票(条件タイプ)
I/Fタイミング:
受注伝票、請求伝票登録時。
・レコードタイプ
PAに転送されたデータがどのような種類のものなのか識別する。
(例)A:受注伝票。F:請求データ。
必要に応じて追加可能。原価ベースPAのみ。
・評価 (valuation)
原価ベースPAのみ。値項目に値を入れるための機能。
元伝票から直接取得できない値を抽出、もしくは見積り、
値項目に転記する機能。
・CO-PAトランザクションデータ構造
- CE1:実績明細
- CE3:残高(セグメント番号ごとの残高)
- CE4:収益性セグメントの定義
・特性の組み合わせに対してセグメント番号が
自動採番される
・カスタマイズで事前設定しておく
・計画バージョン (plan version)
計画データを管理する単位。(例:予算案毎、部門毎)
・計画レベル
予算入力に必要な特性の登録を行う(例:製品毎、得意先毎)
・計画パッケージ
計画レベルで指定した特性の値を入力。
レベルに対して複数登録が可能。(注意)パフォーマンスに影響あり。
・基本レポート
特性、キー数値を指定するのみで作成できる簡易なレポート。
・書式レポート
「書式」というレイアウトのフォーマットを使用して作成するレポート。
・書式
レポート定義内容のうち、特性またはキー数値、あるいはその組み合わせを
あらかじめ定義しておいたもの。
複数のレポートに使いまわすことが可能。