SAP SD 販売管理モジュール導入のポイント

1.販売管理モジュールの導入目的

◆ 受注・売上業務の統一化・効率化
・ありがちな問題点
- 製品種類ごとに売上業務が違う
- 返品の運用ルールが不明確
- 受注入力を手入力。煩雑。入力ミスの発生
・解決パターン
- ERP標準フローを使用した業務パターンの標準化
- 指定書式のEXCELファイルからERPに受注登録
- EDIの活用

◆ 納期回答の精度向上、迅速化
・ありがちな問題点
- 生産月の直前に出荷予定を回答
・解決パターン
- ERP標準機能により、受注翌日から日々で
工場出荷日を回答する、など

◆ 売上分析
・より迅速に分析
・より多面的に分析

◆ 財務会計との連動・統合
・売上原価、売上、売掛金の自動計上
2.販売管理モジュールの検討ポイント

◆ 組織の設定
・会社、販売組織の設定
・倉庫、保管場所の設定

◆ 受注品目の分類
・製品
・商品
・サービス
・原材料(支給品)
・無償品、サンプル

◆ オーダー種別
・見積
・契約
・国内・輸出
・通常・緊急時
・一括・分割

◆ 価格関連
・販売数量による単価の変動など
・得意先毎の価格設定
・仮単価の対応
・割引
・価格の有効期間
・価格設定の優先順位
(品目、品目グループ、顧客、または顧客グループ)

◆ オーダー番号
・自動採番
・手入力

◆ 受注オーダーの入力方法
・電話、FAX ⇒ 手入力
・EDI
・既存オーダーからのコピー入力
・ERPのテンプレート機能による入力
・Excelで入力してERPにアップロード
・(要件例)商社であれば「売り買い同時入力」

◆ 与信管理
・与信管理単位
- 顧客が親子になっている場合など
・与信保留一覧の照会
・保留のリリース手順

◆ 受注先と出荷先、請求先が別会社というケース

◆ 在庫の引当
・FIFO
・LIFO
・FEFO(先に使用期限が切れるものから先出し)
・特定受注に対する優先引当
・(要件例)医薬品メーカーであれば、ロット下がりはNG

◆ 出荷制御
・特定顧客に対してのみの出荷
・輸出規制品

◆ 出庫時の在庫評価(売上原価の算出方法)
・ERPでは、標準原価か移動平均が多い

◆ 代替品目の出荷

◆ サンプル(販促品)出荷

◆ 仕入先からの直送
・ERPの直送オーダー機能

◆ 緊急出荷への対応
・運用ルールなどの策定
・緊急用の受注オーダーを登録

◆ 伝票の取消・修正方法
明細単位でどこまで処理が進んでいるかによって
必要な処理が変わってくる

◆ 一括処理・分割処理
・複数出荷をあわせた一括請求
・複数明細伝票の一部を請求
・複数明細受注の一部を出荷(部分出荷)

◆ 日本的商慣習への対応
・仮受注(仮単価)
・月次締めの請求(月次一括請求)
・リベートへの対応
(一定期間の販売実績に基づく事後の払い戻し)

◆ 委託販売(預託品の管理)

◆ キット品の販売
・ありがちな問題点
- 通関処理等に要する期間の設定
・解決パターン
- キットをまとめる仮の親品目(ファントム品)を作成して、
そこでパッキング、コンテナ詰め、通関処理等に要する
リードタイムを設定

◆ 出力帳票
・見積書
・注文請書
・納品書
・請求書
- 合計請求書(締め請求書) 日本で多いパターン
- 個別請求書 ERPパッケージ標準はこっち

◆ データ移行
・品目マスター
・得意先マスター
- 再編、名寄せ
- 階層(親子管理)
- 与信管理単位、限度額
・受注残

◆ 運用
・品目マスターの運用
- 品目の新規登録・変更・削除(廃止)
・得意先マスターの運用
- 運用体制、部門(営業・受注部門、経理部門)
- 一元顧客の入力
・出荷リードタイムなどの設定変更

◆ データ分析
・販売履歴の照会
- 売上日報(品目別、得意先別など)
・データ分析のキー
・管理指標
- 受注してから出荷までのリードタイム
- 希望納期にどの程度間に合っているか
- 受注残